体の悩み

子どもの中耳炎への対処法

お母さんがストレスなく楽しく子育てができ、子供たちがのびのびと健やかに成長することをお手伝いしているホメオパス、インナーチャイルドセラピストの伊藤真愉美です。

 

子どもが小さい時「ママ、耳が痛い!」と泣いて訴えられて困ったことはありませんか?
今日は子供がかかることの多い中耳炎について私の失敗体験も含めお話ししますね。

①急性中耳炎と滲出性中耳炎

子どものかかるものとして主に

「急性中耳炎」と「浸出性中耳炎」があります。

急性中耳炎は、風邪を引いた後に見られることが多いです。

中耳で、粘膜がウイルスや細菌に感染して炎症を起こして発症します。

子どもは耳管が大人と比べて短く太く、また並行な構造で、鼻やのどに感染したウイルスや菌が耳管を通って、中耳まで侵入しやすいのです。

症状としては

1)耳の痛み

2)発熱

3)黄色っぽい耳垂れ

4)聞こえが悪い

5)耳の詰まった感覚

赤ちゃんや幼児の場合、下記の症状もあります。

〇なかなか熱が下がらない

〇子供が耳を触ったりして気にしている

〇泣きだしたら止まらない

〇ぐずぐず言ったり不機嫌が続く

滲出性中耳炎は

中耳に液体が長期にわたってたまった状態で、
症状は

〇耳が詰まる感じ
〇聞こえづらさ
〇耳の痛みや発熱はない

*子どもの場合、痛みを感じないので本人から聞こえにくいなど訴えることが少なく見逃す恐れがあるので、

大声で呼んでも返事がない、

テレビの音が大きい。

やたらと耳を触るなどのサインを見逃さないようにしましょう。

 

②私の体験:中耳炎を何度も抗生物質で抑えて何が起こったか?

当時海外生活も7年目を迎えていました。

マレーシアからシンガポールに移ったものの長男10歳のインターナショナルスクール生活も7年目を迎え、新しい学校に変わったといえどももうすっかり慣れていて、なじんで楽しんでいるように見えました。

次男にとっては初めてのインターナショナルスクールだったため、毎日送り迎えをし、新しいお友達と遊びの段取りを立てたり、今思うと次男に集中する毎日でした。

ある日、夕方学校から帰ってきた長男が、
左耳を抑えて「耳が痛い。」と元気がありません。2,3日前から風邪気味で鼻水をずるずるさせていました。翌朝まで様子を見ましたが痛みが続くので、高名な耳鼻咽喉科の医師を訪ねました。

「急性の中耳炎ですね。このお薬をきちんと取ったら大丈夫ですよ。」

とても優しくテキパキした説明に安心し、処方された抗生物質をまじめに取らせました。

飲み終わるころにはすっかり良くなって安心していました。

ところが1か月もたたないうちに、また耳が痛くなり、その先生を訪ね、抗生物質をもらい、良くなりました。

ここから1か月おきくらいに中耳炎が再発し、何度か繰り返すうちに抗生物質はどんどん強いものになりました。

今思うと、どうしてもっとほかの(ホメオパシーや漢方や鍼やなど)自然療法を試さなかったのだろう。と思います。

シンガポールは西洋医学が強いとはいえ、自然療法もたくさんあったはずなのに。

「健康」が何たるかもわかっていなかった。

「症状がなければ健康」。と思っていたんですね。

人はみな症状を癒す力自己治癒力があるという観点が足りませんでした。

さて長男に何が起こったかというと、その親切で、てきぱきした有能な医師に、

「繰り返す中耳炎がこれほど続くのは良くない。扁桃腺を取りましょう!そうしたらこのような炎症はなくなります。」といわれ、

悩んだ挙句全身麻酔で扁桃腺を取る手術をしました。

扁桃腺は喉に入ってきたウイルスや細菌から体を守る、免疫の最前線といわれています。

人間に備えられた気管でいらないものは何一つありません。

扁桃腺を取った長男がどうなったでしょう。

確かに中耳炎になることはなくなりましたが、やはり明らかに元気度は下がりました。

120%の力をいつも出すくらい元気だったのに、疲れるのか80%の力しか出さなくなりました。

またたくさん服用した抗生物質のせいか、腸内細菌叢のバランスが崩れ、下痢を繰り返すようになりました。

抗生物質乱用の害

抗生物質の乱用の害は最近問題にもなっています。

善玉菌など体に害のない1000兆といわれる細菌が抗生物質によって死滅したりバランスを崩すことで、

1)下痢だけでなくアレルギーを起こしたり、

2)体内の細菌が抗生物質に対して抵抗力を持ち、効かなくなる耐性菌ができる。

です。

あの時もっと自然療法を知っていたら、

あの時もっと自然療法を使えていたら、

あの時もっと人には自分で治ろうとする自己治癒力が備わっていると実感できていたら、

あの時もっとホメオパシーの情報がもっとあったら、

扁桃腺を取ることはなかっただろうという息子に対する申し訳なさと後悔がありました。

子どもの中耳炎に、ホメオパシーは有効です。

③レメディの的確な選び方

ホメオパシーのレメディを使いたいんだけれども、

「選んでもなかなかヒットしない!」「レメディが効かない」という話をよく伺います。

「ヒットする」とは、再同種のレメディを選べて、レメディの刺激で、自己治癒力が働きだし、急性の症状が改善していくときに使います。

また「レメディを選ぶのが難しい。」ということもよく効きます。

そうですよね。何を見てレメディを選べばいいのか、特にお子様が苦しんでいるときに冷静に選ぶのは難しいです。

でも下記の項目を中心に選んでください。ヒットする確率が高くなります。

お子さんの状態をよく観察する。

1)部位(症状を出している部位はどこか。今回の場合は耳ですね。)

2)どんな感覚?(耳がどくどくズキズキ痛む、ヒリヒリするとか、分泌物の色が黄緑色とか)

3)好転と悪化(どうするとその症状が楽になるか、どうすると悪化するか)

4)~以来の疾患(雨に濡れて以来、引っ越しで大事な友達と別れて以来、お母さんに怒られて以来など)

 

4)は子供の疾患では大切なチェック項目です。

たとえば、私の経験に戻ると、長男が耳が痛いといったとき、

私は1)部位、

2)どんな感覚?

しか見ていませんでした。どうして中耳炎という症状を出したのか、その原因を考えるに至りませんでした。

今振り返ると、新しい国で、新しい学校に入り、ついていくことに一生懸命で、本人も気づいていないけれど「誰か助けて!」と潜在意識では叫ぶほど追い詰められていたのでしょう。

何度も何度も中耳炎という症状を出しながら、それに気づいてあげられませんでした。

息子の場合、

〇誰かに助けてほしい状況にいた

〇風邪からの急性中耳炎。

〇鼻水は黄緑色だった

〇夕方に悪化。

Pulsポースティーラ.が良かったと思います。

ぜひお子様が急性の症状を出したとき、お子様をよく観察して、「レメディの的確な選び方」を参考に選んでみてください。

レメディ像と、本人の症状がすべて合わなくても、

精神像といくつかの症状があっていたら使ってみてください。

さて、それでは中耳炎にはどんなレメディが使えるでしょう。

Puls.ポースティラも含めてみてみましょう。

④中耳炎のレメディ

Puls.ポースティラ(セイヨウオキナグサ)

〇子どもの中耳炎のNO1レメディ。
〇急性中耳炎や化膿性中耳炎に。
〇風邪からくる中耳炎。
〇耳から濃厚な黄緑色の分泌液が出る。
〇分泌液に刺激性はない。
〇痛みの場所がころころ変わる。
〇泣き虫で甘えん坊の子ども。
〇悪化:温かい締め切った部屋で悪化。黄昏時に悪化。
〇好転::外に出ると好転。冷やすと好転。

 

Bell.ベラドーナ(セイヨウハシリドコロ)

〇急性中耳炎など。
〇ズキズキ脈打つ痛みがある。
〇耳が赤く熱を持って腫れている。
〇耳下腺が腫れたり、顔がうっ血して腫れたりする。
〇眼がギラギラしている。
〇子どもは痛みから寝ながら叫ぶ。
〇悪化:太陽熱や熱せられると悪化。頭部に当たる隙間風で悪化。
かぜを引いた後悪化。触られたり動作で悪化。
〇好転:軽く覆うと好転。寝床で休息で好転。

Aco. アコナイト (ヨウシュトリカブト)

〇急性中耳炎。

〇突然の痛み。乾いた冷たい風にさらされた後。

〇夜に起こる突然の鋭い痛み。

〇寒さや冷えで悪化。夜に悪化。

Hep.ヘパソーファー(硫化カルシウム)

〇黄色い膿とリンパ腺の腫れ。
〇のどの痛みもある。

 

Cham.カモミラ(ジャーマンカモミール

〇急性中耳炎。

〇幼児の乳児が生えるときの耳の痛み。

〇痛いほうの耳側の頬は熱く冷たく、反対側の頬は冷たい。

〇痛みでイライラしてキャーキャー騒ぐ。

〇夜9時から夜中にかけて悪化、前かがみで悪化。

〇抱っこで好転。

Ars.アーセニカム(三酸化ヒ素)

〇急性中耳炎、滲出性中耳炎。

〇耳がずきずき焼けるように痛い。

〇何度も繰り返し、慢性化した中耳炎。

〇耳からの浸出液は刺激性があり臭い。

〇寒がりで落ち着きがなく真夜中に悪化。

〇温かい飲み物を飲んだり耳周りを温めると痛みが好転。

 

calc.カルカーブ(カキの殻)

〇急性中耳炎。

〇繰り返す中耳炎。

〇ズキズキした耳の痛み。

〇ぽちゃぽちゃしておっとりした、のんびりまじめなタイプの人。

〇色白冷え性、すっぱい汗をたくさんかく人。

 

caust.コースティカム(水酸化カリウム)

〇急性中耳炎、慢性中耳炎。

〇焼けるようなヒリヒリする痛み。

〇喉が渇きやすく咽頭炎になりやすい。

〇寒く手乾燥した空気で悪化

Lyc.ライコポディアム(ヒカゲノカズラ)

〇急性中耳炎。

〇炎症は右耳から始まり左耳へ移る。

〇難聴やゴーゴーなる耳鳴りを伴うこともある。

〇午前4-8時、午後4-8時に悪化する傾向。

〇温かい食べ物で好転。

〇消化器が弱くガス腹になる傾向。

 

Merc.マーキュリー(水銀)

〇化膿性中耳炎。

〇耳管が閉塞して聞こえなくなっている滲出性中耳炎。

〇粘性、可能性の耳垂れが多量に出て悪臭がある。

〇夜ベットで暖まると悪化。

〇不快な汗をかき口臭あり。

 

薬を使う前に、病院に行く前にセルフケアでできることはあります。

またおばあちゃんの知恵も参考までにあげておきますね。

⑤中耳炎への自然療法

〇こんにゃくシップ

 

耳は腎臓と関係のある器官ですから、中耳炎で熱や痛みがあるとき、腎臓と足の裏を温め、廃毒を促すこんにゃくシップをしましょう。

 

方法:こんにゃくを2個お湯にかけてぐつぐつ10分煮る。

1枚づつ タオルに包んで、背中の両側肋骨したくらいに老いて10分温める。

(引用)家庭でできる自然療法 誰でもできる食事と手当法(改訂版)p74

こんにゃくは小さくなるまで何回も使えるが、毒素を吸うので食べないようにする。

 

 

子どもの症状が、お母さんとお子様の絆が強くなる機会となりますように。

 

 

ABOUT ME
伊藤 真愉美
ホメオパシーネクスト(株)海外折衝担当  ホメオパシーネクストスクールチューター ホメオパス、インナーチャイルドセラピスト 千葉在住 14年にわたりイギリス、シンガポールなどで生活し、マレーシアでの子育て中、子供たちの繰り返す気管支炎に薬を使い続けることに疑問を感じ、ホメオパシーと出会う。「からだ」だけでなく「こころ」のあり方もホリステックに見て病気や不調を癒していく相談会を心がけています。また子どもたちが、心も体も健やかに成長でできるようにお母さんとお子さまの両方をサポートします。

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