ライフスタイル

自然療法的な視点から、子猫を飼ってみよう

ホメオパス&自然派獣医師の今村です。ペットは人に寄り添ってくれる大切な家族で友達でもあります。自然療法を使っても対処できることがたくさんありますよ。

 

いろいろな出会い方があると思いますが、素敵な子猫さんと出会えましたか?これから長い間を一緒に生活をしていくので、素敵な家族になっていってくださいね。その中でも、自然療法的なツールを使ったり、考え方を取り入れて飼育していくと楽しみも倍増します。取り入れられるところは、取り入れてみませんか?

子猫の体をチェックしよう

ペットショップで購入された方も、お外で保護された方も、まずは子猫の体をみてあげましょう。新たな環境に慣れるまでには1週間から2週間ほどかかります。その間に体調を壊すこともたまにあります。できれば、毎日チェックしてあげると安心です。

 

<見るべきポイント>

目ヤニは出ていませんか?

鼻水はありますか?

肛門周りは汚れていませんか?

耳周りや耳の中の様子はどうでしょうか?

身体にはハゲや傷、黒いつぶつぶはありませんか?

お口の中はどうでしょうか?

ウンチや尿の様子はどうでしょうか?

 

もし万が一、一個でも該当していることがあれば、動物病院に診察を受けに行ってあげてください。猫ちゃんの病気にかかっている可能性があります。ホメオパシー的対応方法も健康を取り戻す手助けとなります。

生後二か月からのワクチン接種

 

生後二カ月までは母親の免疫を受け取っていて、移行抗体に保護されている期間です。この間にだんだんと自分の体の免疫を発達成長させていき、二ケ月以降は自分の免疫力でいろいろな病気に対して対応していくことになります。

移行抗体が消えるころに合わせてワクチン接種が必要になります。ワクチンには、猫でかかりやすい病気が複数合わさった混合ワクチン接種が主流です。多頭飼育や外で飼育している場合はワクチン接種の利用を考えた方がいいかもしれません。

ワクチン接種は、初回と一月後の二回接種が基本となります。ワクチンの種類もいろいろあります。その子の生活スタイルに合わせた必要なものを必要な時期に受けることをお勧めします。

では、ワクチンについて自然療法的視点から考えてみよう!
そのワクチンは本当に必要?
猫さんの病気の治療手段は他にないの?
猫さんの免疫力を高める方法はないの?
あります!

例えば、家の中でしか飼育していない、ペットホテルの利用もない、保護ネコ活動もしていない、高層マンションに住んでいる、周りに野良猫がいない、他の猫に触らない場合は、本当にワクチン接種は必要でしょうか?過度の接種による弊害もあります。自然派な獣医さんやアニマルホメオパスに相談してみましょう。

ワクチンになっている猫の感染症

①猫ヘルペスウイルス感染症

「猫インフルエンザ」「猫コリーザ」「猫かぜ」と呼ばれることもあります。症状にはくしゃみ、発熱、下痢、食欲不振など。酷い症状では気管支炎や肺炎、急激な衰弱によりなくなることもあります。

人のヘルペスウイルスと同じで、感染すると三叉神経に潜伏して終生感染している状況となります。季節の変わり目やストレスなどでにより再発を繰り返すことが多いです。

 

②猫カリシウイルス感染症

多くのタイプがあるので、症状も多種多様になりますが、主に、口の中に潰瘍を起こすことが多いです。また、上記の猫ウイルス性鼻気管炎と似た症状を起こすものもあります。

③猫パルボウイルス感染症

感染力が非常に強く、激しい嘔吐や下痢、高熱などがあらわれます。子猫の場合は重症化しやすい病気です。

④猫クラミジア感染症

結膜炎、涙目、目やに、くしゃみなどの症状が出ます。この病気は「人獣共通感染症」の一つで、ごくまれに猫から人への感染が報告されています。

⑤猫白血病ウイルス感染症

この病気は、ウイルスにより免疫力が低下するため、いろんな病気にかかりやすく、また治りにくくなります。よくみられる症状としては「貧血」「下痢が続く」「口内炎が治らない(難治性口内炎)」「病気や傷が治りにくい」など様々です。また、リンパ腫との関係も深いです。子猫時代の発症では死亡率も高くなることがあります。

⑥猫免疫不全ウイルス感染症(猫エイズ)

名前を聞いて驚く飼い主さんが多いのですが、人にはうつりません。直接の猫同士での接触でしか感染しないのです。けんか、交尾、なめあうことで感染が成立します。猫さんの免疫力を低下させるために発症すると色々な症状がでます。下痢、口内炎、発熱、食欲不振、体重低下などです。しかし感染していても発症しない猫も多く、感染したからといって、すぐに亡くなるわけではないです。

レメディでの対応方法

まず、Acon/アコナイトArn/アーニカが基本的に必要になります。

そのあと、出ている症状に対してレメディを選んでいきます。他にもたくさんのレメディがありますので、代表的なものを掲載しておきます。

〇膿状の目やに(例えば猫ヘルペスウイルス感染症や猫クラミジア感染症)

Merc/マーキュリ-
Puls/ポースティーラ
Arg-n/アージニット
Hep/ヘパソーファー

 

〇くしゃみ、涙(例えば猫ヘルペスウイルス感染症や猫クラミジア感染症

Ars/アーセニカム
All-c/アリウムシーパー 多量で水様の刺激性のある鼻水と刺激性のない涙
Euphr/ユーファラジア 多量の刺激性のある涙と刺激性のない鼻水
Nat-m/ネイチュミュア

 

〇黄色い鼻水(例えば猫ヘルペスウイルス感染症

Hep/ヘパソーファー
Kali-bic/ケーライビック
Merc/マーキュリー
Puls/ポースティーラ

 

〇口腔内の潰瘍(例えばカリシウイルス感染症)

Arg-n/アージニット
Merc/マーキュリー
Nit-ac/ニタック 開口部のちくちくする潰瘍

 

〇下痢や嘔吐(例えばパルボウイルス感染症)

Ars/アーセニカム
China/チャイナ
Verat/バレチューム 多量の下痢と激しい嘔吐、衰弱して冷えている
Merc/マーキュリー

 

〇気管支炎や肺炎(猫ヘルペスウイルス感染症

Ant-t/アンチモンタータリカム
Bry/ブライオニア
Ip/イペカック
Phos/フォスフォラス
Merc/マーキュリー
Sulph/ソーファー

 

〇感染症ウイルスから作られたレメディ

Feli-enter/猫パルボウイルス
Feli-rhin/猫ヘルペスウイルス
Feli-chla/猫クラミジア
Feli-leuk/ネコ白血病
Feli-aids/猫免疫不全ウイルス

食事内容

子猫の食べ物にはミルクやドライフード、ウエットフードや手作り食があります。その時期に合わせた食べ物が必要です。

〇四週齢以下の子猫の場合は、母ネコの母乳だけが食事になります。ですので、猫用ミルクを作って人工哺乳をすることになります。だいたい2~4時間に一回、飲める分を飲ませてあげましょう。

〇四週齢から八週齢のころが離乳期になります。猫ミルクが主体ですが、色々な食べ物に興味を持つ時期です。食べなくてもいいので、色々な種類のものをあげていきましょう。

〇八週齢を過ぎてくると成長期に入りますので、猫ミルクから食べ物へと完全に移ります。ただ、まだたくさん食べることはできないので、食事の回数は多めです。1日4から6回くらいは必要になります。

 

成長したあと、大人の猫には食べなれたものしか口にしないことが多いので、できれば小さなうちからいろいろな食材を食べられるようにしてあげたいものです。

食事の内容は、猫はほぼ肉食派です。タンパク質を多めに取る必要があります。いろいろな種類の肉や魚を食べられるように練習していきましょう。野生の猫たちは捕獲した動物の内臓から食事をしていきます。胃や腸の半消化物はミネラルや消化酵素の補充に、内臓はミネラルの補充にとても重要です。出来るだけ、内臓系も手に入れてあげましょう。それとともに、とても成長する時期ですので、骨のためにカルシウムを多く含むものが必要になります。骨まで柔らかく炊いた鮭や丸ごとイワシ、手羽先などもあげることが出来ます。また、生ものも食べられますので、様子を見ながら与えていっていきましょう。新鮮なビタミン、ミネラルの補給につながります。

ただ、生活スタイルによっては、すべてを作り続けるのは難しい場合もありますので、そこは臨機応変に良質なドライフードや缶詰、パウチなどを用意して、負担ないようにしていきましょう。

 

栄養補給のホメオパシー版サプリメントとして、ティッシュソルトの活用が出来ます。

食事の後に、一日数回、2~3粒をあげましょう。健やかな成長と被毛の輝きにいい影響をあたえます。

Calc-p/カルクフォス 身体に必要なもの。栄養吸収を高める。成長期。
Calc-f/カルクフロアー 歯のエナメル質を丈夫にする。コラーゲン形成に必要。
Sil/シリカ 虚弱な子、皮膚や爪、皮膚がもろくケガが治りにくい子
Kali-p/ケーライフォス 神経を補う、ストレスが高いとき
Ferr-p/ファーランフォス 貧血ぎみ

 

 

そして猫は水分をあまりとらない動物だと言われています。成猫5kgの子で1日あたり100~200mlほどでも生きていけるそうです。ドライフードは全体の約10%、ウェットフードは全体の約80%が水分になっていますので、手作りやウエットフードの子では飲んでいないと感じられる場合もあると思います。

取る水分が少ない場合は排せつする尿が濃くなってしまうので、場合によってはおしっこの問題や結石の問題につながることもあります。

水分摂取量だけでなく、おしっこの色や臭い、きらきら具合のチェックもお願いします。

 

子猫の1日

大人猫と違って、ほんとうに活発です。体重も軽く、身軽なので、カーテンを伝って上まで簡単に上ります。棚などもかなりの高いところまで上がっていきます。猫は上下の空間移動が大好きです、棚の上はネコの居場所と思って片づけておくと、落とされたり壊されたりしなくて済みます。三階建ての猫ゲージやキャットタワーもありますのでお部屋に設置しておくとストレス解消にもなります。夜の大運動会が主な活動ですが、子猫は昼間も動いてます。ちょっと寝た後にすぐに動き回って遊んでいますので、いっぱいかまってあげましょう。ねこじゃらし、ボール、包み紙を丸めたものなど、色々なおもちゃを手作りしても楽しいです。

しかし、飼い主さんの手や足で遊んであげてしまうと、おもちゃと勘違いしてしまい噛んだり、ひっかいたりしてきます。大人になってからの矯正はかなり難しいので、手のひらをひらひらと顔の前に出さないように、しっかりとおもちゃで遊ぶようにしましょう。

それと、ひも状のものやビニール袋などわしゃわしゃしたもので遊んだり、噛みたがります。ビニール袋などはその中に入って遊んだり、蹴ったりしているうちにクチャクチャと噛んでいたりしますので、できれば、猫たちの目につくところには置かないように片づけてしまいましょう。遊び足りない時ほど余計なことをしてしまいますので、たくさん遊んであげてください。

日常使いの、そろえておいた方がいいレメディたち

飼い主側のケガ

子猫の爪や歯は尖っていますので、けがをしやすいです。加減をしらないので噛まれたときに傷になったり腫れたりします。まずは、傷は流水で洗い流しましょう。ケア用品をそろえておくことも大切です。

MT)カレンヂュラ 水で薄めて消毒に使用できます。他に口内の洗浄や耳の洗浄にも使えます。
Calend/カレンヂュラ ケガをしたときに、出血時など
Lach/ラカシス 傷口が青黒いとき。出血がじわじわ止まらないとき
Hyper/ハイペリカム 鋭い刺し傷に。爪や歯が深く入り込んでしまった場合
Led/リーダム 傷口が青い、刺し傷

子猫側の病気やケガ

ケガの場合は、飼い主と同じレメディを使うことが出来ます。

耳の病気

通称外耳炎と呼ばれるものです。耳をかきかき痒そうにしている、耳の内側が茶色っぽいや黒っぽい、異臭がする、などの場合は診察が必要です。寄生虫の場合もあります。

Hep/ヘパソーファー
Bell/ベラドンナ
Merc/マーキュリアス
Puls/ポースティーラ

など

真菌感染症

皮膚の病気です。子猫時代の免疫が弱いときにかかりやすくなっています。円形の脱毛があり、だんだんと広がり、ふけや痒みがみられたら、真菌の可能性が高まります。真菌感染症は人にも移りますので、腕の内側やおなかの皮膚などの柔らかいところが感染しやすい場所です。

Sep/シイピア
Lyc/ライコポディウム

など

 

下痢や嘔吐

日常での対応が必要になりやすいです。感染症のレメディの項目を参考にしてください。

異物を食べてしまった

観葉植物や球根類は猫にとって毒性になるものが多いですので、撤去してしまいましょう。もし食べてしまった場合は、とりあえず、レメディを口に入れて、緊急で動物病院に受診をしましょう。

Acon/アコナイト
Sil/シリカ
Nux-v/ナックスボミカ

など

ウンチに虫が見つかった場合

虫下しをとる必要があります。お腹の虫対応のレメディもありますが、しつこい場合は虫下しが必要になると思います。

Cina/シーナ  怒りっぽい、蠕虫、回虫
Sabadilla/サバディラ くしゃみ、涙が多い、水様の鼻水、腹部膨満、蠕虫、

など

意外と、ホメオパシーでも対応できることが多いことがわかると思います。ぜひ、日常生活の一部にレメディを取り入れてみてください。

かかりつけの動物病院と同じく、気心知れたホメオパスさんと出会えると力強いですよ。

ABOUT ME
今村 香
自然派獣医師&子育て&レイキセラピスト&ホメオパスしています。クライアントさんには、ペットやその飼い主さん、お子様など様々です。本来の自分探しと、自分を受け入れる生き方を模索中です。好きなことはクラシックギターを弾くこと、ライブに行くこと、美術館博物館めぐり、自然の中の散歩などなど。

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