こんにちは。ホメオパスでホリスティックドゥーラの大田原恵です。
梅雨真っ盛りのこの季節。実は苦手なんですよね。20年以上薬をとることもなく
食生活の見直しやホメオパシーなど自然療法のおかげで、ずいぶん体質改善されて
います。ですから昔よりは全然ラクなんですが、もともと気圧に弱い体質なので
気持ちも身体も影響を受けます。
さて今回はレメディーの選び方のポイントをみながら
実際にレメディーがヒットしたケース。なかなかヒットしなかったケースを
ご紹介します。最後までお付き合い下さい。
(※ヒットとは=レメディーと症状がばっちり合っていた時に使う
ホメオパシー用語です)
ホメオパシーユーザーは増えています
もう“コロナ”というワードもだいぶ古ぼけた印象ですが、ようやく日本も日常が
取り戻されてきましたね。 そして約3年間のパンデミックのお陰といっては何ですが
健康に対する考え方にずいぶん変化が見られました。
免疫力、自己治癒力といった言葉を頻繁に耳にするようになり、それによって
自然療法への関心を後押ししてくれたと思います。
日本のホメオパシーユーザーは確実に右肩上がりです。
しばらくレメディーを使っていなかったユーザーさんも、コロナらしきものにかかって
しまい、隔離状態の中で久しぶりにレメディーを使うチャンスに遭遇した感想は
「やっぱりホメオパシーは頼りになる!」 だったそうです。
身近にレメディーというツールがあるだけで、風邪でも、腹痛でも、謎の蕁麻疹でも
怪我でも、メンタルの落ち込みでも、自分でお手当てできるのです。
しかもコスパが良いのでお財布にもやさしい。
何度も書いていることですが、小さなお子さんがいらっしゃるご家庭では家庭の救急箱
としてレメディーキットの備えは欠かせません。無くてはならないアイテムですから
まだご存じないママ友がいたらぜひ教えてあげて下さいね。
レメディー選びのポイントをチェック
ところでホメオパシーの世界では、病気は“慢性病”と“急性病”しかないといわれます。
“慢性病”は字のごとく、長く慢性的にもっている病気や症状ですので、簡単にとは
いきません。それなにり時間もかかりますので、ホメオパスの健康相談を受けながら
日々の養生をセルフケアすることが健康への近道となります。
ここでは日常で突破的に起こる“急性病”の症状を例に、レメディー選びのポイントを
みていきたいと思います。
①一番困っている症状は何ですか?
例えば熱が出てお困りの場合には、ホメオパスはまずこんな質問をします。
・いつから発熱しましたか?
・どんな熱ですか(高熱、微熱、上がったり下がったりする熱etc.)
・咳や鼻水は出ますか?
・どんな咳ですか?
(乾いた咳、ゼロゼロした湿った咳、立て続けに出て止まらない咳etc.)
・どんな鼻水ですか?
(サラサラ、ネバネバ、なかなか出ない、 何色ですか?etc.)
・喉は乾きますか?
・食欲はありますか?
・他にも出ている症状はありますか?
(頭痛もある、吐き気もする、蕁麻疹も出ているetc.)
などなど、レメディー選びは情報が大切になります。
②基調をみてみましょう
次に考えたいのが基調といわれるものです。
基調とは、どうするとその症状が楽になり(=好転)
どうすると症状が悪くなるか(=悪化)のことをいいます。
例えば【好転】とは
・氷で冷やすと楽になります
・お風呂で温めるといいみたいです
・1人でいる方が安心します
例えば【悪化】とは
・寒いのはダメです
・何か食べると具合が悪いです
・布団を掛けると熱すぎて苦しいです
これらはほんの一例です。ホメオパシーの世界ならではの独特の観察力も必要になりますが
とても興味深いポイントです。
③性格、見た目の印象、体型もレメディー選びのヒントがあります
あくまでも目安ですがこれらの情報もレメディー選びの参考になります。
④症状がでたきっかけ(原因)は何ですか?
●冷たい雨に濡れた後に発熱した
●仕事でミスをし落ち込んで以来うつ症状から抜け出せない
●脂っこいモノを食べ過ぎた後に不調になった
自分では思いつかない場合もあると思います。また、直接関係ないと思われるようなこと
であっても、ホメオパスから見るとカギになる情報だったりする事もあります。
気がついた事はメモをしておくと良いでしょう。
レメディー選びの必須本マテリアメディカとレパートリー
これらの情報を書き出してみて、いちばん全体像をカバーしているレメディーを選ぶ
わけですが、正直ホメオパスでも迷います。
何しろレメディーの数って数百以上あるんですから。
レメディーを選ぶ際に必ず必要になるのが、レメディー選びの必須本である
マテリアメディカ(レメディーの解説が書いてある本)と
レパートリー(症状別にレメディーが選択できる本)です。
ホメオパスが使用する本は情報が膨大すぎるので、一般の方はレメディーを紹介している
簡易本の情報で十分です。その中から情報を照らし合わせていきましょう。
例えばホメオパシーライフをはじめたばかりの人ならば、まずは症状別に書かれて
いるレパートリーの中からレメディーの候補を探すと見つけやすいのですが
「これかな?」と思うレメディーが選べたら、必ずマテリアメディカの方もチェック
して内容を再確認しましょう。
子どもの場合は比較的わかりやすい症状だったり、キャラクター像がつかみやすく
選択も絞られやすいですが
大人の場合は、タバコやお酒、ストレスによる基本的な生活習慣の乱れがあったり
薬の常用などにより、ご本人のありのままの姿が隠されていることがよくあります。
私たちはよく「仮面をつけている」と表現しますが、素顔が見えにくいこともレメディー
選びの難しさに繋がります。
レメディーのとり方に絶対的ルールはないのです
一般的な薬の場合は、朝、昼、晩とか、1日何回、何錠とか、細かい指示がありますが
レメディーの場合は絶対的にこうしなければならない。というルールがないのです。
だからホメオパスによってレメディーのとり方の指示も違ってきます。
ここがまたややこしいというか、よけい皆さんを悩ませているかもしれないです。
きっちりルールが決まっていた方が分かりやすいしラクですよね。
しかし私たち1人1人の身体や心が違うように、症状の出し方も人によって違い
またその時々でも変わっていくので千差万別です。
身体や心と対話するように観察をしながら、その時々の方法でレメディーをとっていく
療法であるとイメージしてみてください。
安心できるのは、レメディーには物質が入っていないので、間違って違うモノを飲んだと
しても、命の危険にさらされるなんてことはありません。
(これが薬だったらえらいことになります)
症状によって、1日1回~数回とったり、数時間おきに同じレメディーを繰り返しとる
“リピート”という方法でとったり、緊急性が高ければ数分おきにとることもあります。
次にまさに緊急事態でレメディーがヒットしたケースをご紹介します。
熱湯で手に火傷。レメディーがヒットして水ぶくれや傷が一切できなかったケース
まだ私がホメオパシーの学生だった頃体験した、私の母の火傷のケースです。
ある日母が電気ポットに入っていた熱湯を小さめの片手鍋に入れようとしたところ
よそ見をしていたせいでお湯は鍋に入らず、母の手の甲に大量にかかってしまいました。
(もともとそそっかしい人なのです)
当然火傷状態です。母は慌てながらすぐに手を水で冷やし、その後患部に保冷剤を
当てようとしていました。ちなみにこの行為「火傷=冷やす」は、世間では常識だと
言われていますね。
しかしご存じの方もいらっしゃると思いますが、ホメオパシー的な考えでいくと火傷は
冷やしません。熱には熱が同種療法です。冷やしてしまうと余計水ぶくれになって
しまうので注意です。
私としてはレメディーを使う絶好のチャンス到来なので、すぐに冷やすことを止めて
もらいました。そしてまず、ショックを受けている母の心のケア用にショックの
レメディーであるトリカブトから作られたアコナイトを与えました。
心のダメージも忘れずに早めにケアすることをお薦めします。
エイピスのキーワードは“火傷、赤くぷっくり腫れる”
その後、蜜蜂のレメディー、エイピスを2~3分おきにリピートしてもらいました。
この時点で少しジンジンとした痛みが出ていて、皮膚の色はうっすら赤い感じでした。
母は相当なショックを受け、明日になればものすごい水ぶくれができて、家事なんて
とてもできないだろう。恐らく今夜も痛みでほとんど眠れないだろうと思っていた
ようです。
夜中に痛くなって眠れないとかわいそうなので、枕元にアコナイトとエイピスを置いて
いつでも口に入れられるようにと伝え、その晩は私も寝てしまいました。
さて翌朝の様子は?
どうなったと思いますか?
なんと熱湯がかかった手の甲は、全く火傷の形跡がありません。腫れもなく普段通りの
綺麗な皮膚の色のままだったんです。
おまけにいつもなら夜中に数回トイレに起きるのに、その晩は一度も起きずぐっすり
眠れたとのことでした。
これには私もびっくりしましたが、母の方がさらに驚きと感動で
「ホメオパシーって素晴らしいね!」と初めて言ってくれたのでした。
それまではとにかく怪しい砂糖玉だと思っていましたからね。
このように緊急事態でレメディーがヒットすると、ホメオパシー?何それ?怪しい。
と思っていた家族でも、納得せざるを得ない状況を目の当たりにします。
ちなみに、スペイン蠅のレメディー、カンサリスも火傷の代表的なレメディーなのですが
なぜかこの時は、いつも忙しく飛び回っている母のキャラクターそっくりな蜜蜂の
レメディー、エイピスを自然と選んでいました。
基調は重視しなかったとしても、レメディーと全体像が合っていたので、本人の治癒力の
スイッチがすぐに入り、自分で自分の身体を修復させる事が出来たわかりやすいケース
でした。
なかなか下がらない子どもの発熱のケース。レメディーは合っていた。
もう1つ実際にあったケースをご紹介します。
子どもの熱がなかなか下がりきらない。と、お母さんからご相談がありました。
レメディーキットは持っていたので、熱の出はじめからからアコナイトやファーラン
フォス、ベラドーナやジェルセミューム、ポースティーラなどを与えていたそうです。
一時38度くらいまで熱が上がり、その後下がってきたけれどなかなか抜けきらない感じで
ダラダラと上がったり下がったりを繰り返し1週間近くたっているということでした。
熱が長引くほどお母さんの心配はつのっていきます。 そして熱に関するレメディーも
ほとんどとってしまったので、どうしたものかと困っていました。
そんな中でのご相談なので、手の内がなくなっている状況にはホメパスも悩むところです。
それでもまずやるべきことは、もう一度全体を見直すことからはじめます。症状に関して
はもちろんですが、 生まれた時の体重、現在の体型、好きな食べ物、性格、等々細かく
聞いていきます。
しかしそれでもあまり大きな特徴や個性がつかめない場合もあります。
そんな時はお母さんへ同様の質問をしてみます。 親子って鏡なので、性格や体質など
よく似ていたりするんですね。
何かヒントらしきものがあれば良いと思いながら丁寧に聞き取りをしてみます。
そんなやりとりをしている最中に、オンラインの画面越しにお子さんがやってくる姿が
見えました。
そしてお母さんの身体にピッタリとくっついたんです。ん???
これはやっぱりポースティーラでは?
ポースティーラのキーワードは“甘えん坊”
でも、すでにポースティーラは何度もあげたと言っていたんです。そこで再度質問して
みました。
「レメディーはどんな風に与えましたか?リピートはしてみましたか?」
するとお母さんは「はい、5分おきくらいに数回リピートしました」と教えてくれました。
なるほど!ここにヒントがありました。
緊急性の高いもの、例えば先ほどの私の母の火傷のケースや、交通事故で血がダラダラで
ているような命に関わる状態ならば、1分おき、5分おきなど、短時間で頻繁に
レメディーをとってもらうことがあります。
しかし、そこまでの緊急性がなければ“観察時間”をとってみて欲しいのです。
例えば私なら、2時間くらいは間をおいて同じレメディーをリピートしてみてはと
アドバイスします。もちろん、もう少し時間をあけても構いません。
ホメオパシーはより少ない量で自己治癒力のスイッチが入るのが理想の形です。
結果としてその人の滞っていた治癒力が動くことが目的なのです。
ただお母さんとしては、辛そうなお子さんをなるべく早く楽にしてあげたい気持ちで
一杯ですから、2時間なんて待てないというなら、せめて30分とか1時間でもいいのです。
臨機応変に対応してみて下さい。
さてこのお子さんですが、もう一度時間をあけながらポースティーラをとっていただく
ことにしました。
リピートしてみて変化がないようなら 念のため他の候補として、この子の根本体質と
思われるカルカーブ、フォスフォラスあたりに変えて様子をみて下さいとお伝え
しました。
果たして結果は?
すると翌朝メッセージが届いたんです。「ポースティーラで熱が下がりました!」と。
やっぱりレメディーは合っていたんですね。 と、こちらもひと安心。
そしてお母さんは今までもあれこれレメディーを試してきた場面があったけれど、今ひとつ
ヒットしたという感覚がなかった。今回ようやくこれだった!と思える経験になった
とおっしゃっていました。
急性の症状でレメディーがヒットすると、本当に不思議なくらいあっという間に改善
されていきます。
もちろん個人差はありますが、そういった経験を何度かしていくうちに、お子さんの
治癒力の強さを信じられるようになりますし、子育てをするお母さんの自信にも繋がります。
人間の身体って本当によく出来ているんです。
ご自身を、身体をぜひ信頼して下さい。
自転車に乗りたい人は、実際に自転車に乗ってみないと乗れるようにはなりません。
泳げるようになりたい人は、とりあえず水の中に入らないと泳げるようにはなりません。
怖がらず、チャレンジ精神をもっていきましょう。
怖さが邪魔をしていると思ったら恐怖のレメディーが助けになります。
とにかく実践が第一です。
●6月の講座のご案内(オンライン&録画あり)
●7月の講座のご案内(オンライン&録画あり)
7/13(木)ホメオパシー版サプリメント♪ティッシュソルトで夏を乗りきる講座 | 日本ホメオパシーセンター所沢・下山口 Soleil /ホリスティックドゥーラ®️ Amulet (ameblo.jp)
●長引く症状は健康相談会をご利用下さい